行動経済学とは?メリットと具体例をわかりやすく解説

行動経済学は、マーケティング戦略に応用することで売上増加や企業の成長につながる学問として注目を集めています。
本記事では、行動経済学を学ぶメリットや具体例をわかりやすく解説します。マーケティング初心者や行動経済学を初めて学ぶ方はご参考にしてください。

この記事でわかること
 行動経済学とはどんな学問?身近な例は?
 行動経済学を学ぶ意味は?どんなメリットがある?
 行動経済学の理論をマーケティングに活かす方法は?

目次

行動経済学とは

行動経済学とは、人が行動を選択する際の心理を研究する学問です。
人は物を購入するときに損得だけで判断するのではなく、その時の感情や感覚も選択に大きく影響します。

行動経済学は日常生活はもちろん、マーケティングにも役立ちます!

「行動経済学」って聞いたことあるけど、難しそう。
マーケティングにどう関係があるんだろう・・・?

身近な例で考えてみましょう!

たとえば、家電量販店でヘッドホンを購入するとき、どちらの商品に魅力を感じますか?

Bの商品は通常価格29800円のところ、期間限定で19800円!数量限定の大特価です!お見逃しなく!残り3点

Bは通常価格より1万円も安いし、在庫も減っている。
もしかしたら、人気商品なのかもしれない。

Bの商品に魅力を感じた方が多いのではないでしょうか。
同じ商品で同じ価格にも関わらず、Bの商品に魅力を感じるのは、人の心理的な習性によるものです。

このように、行動経済学を学ぶと、人が商品やサービスを購入する時の心理を知ることができるのです!

行動経済学を学ぶメリット

行動経済学を学ぶと、経済的な行動に関する人の心理が理解できるようになります。
これにより多くのメリットが得られますが、代表的なメリットは以下の通りです。

  • 顧客の行動を促し、売り上げが増加する
  • 商品の価値や魅力が伝わる
  • 目先の情報に振り回されなくなる

売り手側としてマーケティング戦略に活かせるだけでなく、自分が買い手側(消費者)になる時にも役立ちます。

実際に、どんな場面で役立つのだろう。3つのメリットについて詳しく教えてください。

顧客の行動を促し、売り上げが増加する

行動経済学を学ぶと、ユーザーの心理に沿ったマーケティング施策ができるようになります。

行動経済学に基づいて売り方を工夫すれば、ユーザーの潜在的なニーズに訴えかけ、購買意欲を高めることが可能です。顧客の行動を動機づける仕組みづくりができ、売上増加につなげられる点が最大のメリットです。

商材の価値や魅力が伝わる

現代は多くの商品やサービスが存在し、ビジネスも多岐に渡ります。
選択肢が増えている今、単に「素晴らしい商品」をアピールするだけではユーザーの購買行動を促すには不十分です。自社の売り上げを拡大し、企業を成長させるには競合他社との差別化が必要です。

行動経済学の理解が深まれば、商材の価値や魅力を最大限に伝えられるようになるメリットがあります。これにより、消費者が商品を選択する際に優位に立てるのです。

目先の情報に振り回されなくなる

行動経済学を学ぶと、自分が消費者側に立つ時にも役立ちます。

人が行動を選択する際の認知バイアス(心のクセ)を知っておくと、目先の情報に振り回されず、物事の本質が見抜けるようになります。
さまざまな商法に惑わされずに自分のニーズに合った選択ができるようになると、人生がより豊かなものになるでしょう。

人が商品を選ぶときの心のクセを知ると、上手に売り、賢く買えるようになります。
それが行動経済学を学ぶメリットです!

行動経済学についてもっと知りたくなりました!マーケティングで活用したいのですが、実際にどのように使われていますか?

次の章では、行動経済学の実用的な理論を解説しながら、日常でよく見かける例を紹介しますね。

マーケティングに応用しやすい行動経済学の例3選

行動経済学には実用的な理論が多くありますが、そのなかでもマーケティングに応用しやすい代表的な理論の例を紹介します。

行動経済学は多くの企業で活用されていて、身近にもたくさんあります。たとえば、このような理論があります。

マーケティングに応用できる具体策を知りたいです。
わかりやすい例を教えてください。

では、実際の場面でよく見かける例を挙げながら解説します。以下の3つの理論について詳しく見ていきましょう。

  • バンドワゴン効果
  • ハロー効果
  • サンクコスト効果

バンドワゴン効果

バンドワゴン効果とは、多くの人が選んでいる事柄に興味を持ち、自分も選びたくなる心理現象のことです。
その語源は、パレードの先頭で行列を率いる楽車隊を意味するバンドワゴン(Band wagon)からきています。

たとえば、多くの客で賑わう行列ができる店と、ガランとした寂しい店を比べると、前者に興味をそそられるのではないでしょうか。特に初めて入る店なら、客が一人もいない状況では入店するのに勇気がいるかもしれません。

行列ができていない店と行列ができている店の比較画像

同様に「SNSでバズりまくったラーメン」「年間1,000万個売れたどら焼き」「月間ベストセラー1位」といったキャッチコピーに魅力を感じるのも、バンドワゴン効果によるものです。

なるほど、本当だ。行列ができている店をみると、つい気になってしまいます!

ハロー効果

ハロー効果とは、物事の目立つ部分に全体的な評価が影響される心理現象のことです。
語源は後光(halo)からきています。

たとえば、面接官が履歴書の学歴や資格だけを見て「この人は仕事ができる人に違いない」と先入観を持って接する状況です。

マーケティング分野では、ハロー効果を利用して人気のある芸能人をイメージキャラクターに起用するケースがあります。
これにより、商品そのものの質は変わりませんが、顧客に「あの有名な○○さんのお墨付きだから良い商品に違いない」と思わせ、売り上げにつなげやすくします。

ただし、ハロー効果は状況によってネガティブな効果をもたらす場合もあります。起用した芸能人が不祥事を起こした際に降板させるのはネガティブなハロー効果を避けるためです。
PRがユーザーにどのような印象を与えるか見据えた上で実施しましょう。

推しが宣伝する商品を買いたくなる心理のことですね!

サンクコスト効果とは

サンクコスト効果(コンコルド効果)とは「今まで費やした時間やお金を無駄にしたくない」と考え、さらに投資を続ける心理のことです。
語源は沈む(Sunk)費用(cost)からきています。

身近な例では、ソーシャルゲームのガチャやギャンブルで「今やめたらこれまでの課金が無駄になる」と思い、勝算が少なくても賭け続ける状態です。

人は損失回避性という性質を持ち、利益よりも「損をしたくない」という心理が強く働きます。

マーケティング戦略では、「あと1つでスタンプカードが満タンになるから貯めないともったいない」「今日、買い物をしないとポイントの有効期限が切れて会員ランクが下がってしまう」と思わせて、顧客の購買行動を促す手法があります。

しかし、サンクコスト効果を利用して不要なものを買わせるのは顧客満足度の低下を引き起こしかねません。
お得なキャンペーンでユーザーに喜んでもらい、自社の利益にもつながるようなマーケティングを行うことが重要です。

行動経済学を悪用して無理に買わせると、顧客満足度の低下につながります。お客さまに喜んでもらえるようなやり方で行動経済学を活用する姿勢が大切です。

まとめ:行動経済学を学んでマーケティングに応用しよう

本記事では行動経済学について説明し、メリットや具体例を解説しました。
要約すると以下の通りです。

まとめ
・行動経済学は、人が行動を選択する際の心理を研究する学問
・マーケティングに活用すると、顧客の行動を促せる
・商材の価値や魅力を最大限に伝え、差別化が図れる
・人の心の動きを予測する理論はマーケティングに活用できる

行動経済学はマーケティングに応用できるだけでなく、自分が消費者の立場になる場合にも役立ちます。
現代は多くの物や情報で溢れていますが、行動経済学で人の心の動きを学ぶと、上手に情報を取捨選択できるようになるからです。
その時の感情や状況に振り回されず、自分の意志で行動を選択することで、人生がより豊かなものになるでしょう。

本記事では、行動経済学のメリットや具体例を解説しました。

行動経済学を自社のホームページにも活用できるかなぁ。

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